直近平成24年度による日本の婚姻件数は64万3749件、婚姻率は5.1(/1000人)。その男女の4分の1が、両方もしくは片方が再婚だそうです。
再婚=2回目の結婚の前には必ず1回目の離婚があるはずですよね。その離婚手続きの際、苗字を変更していた人は離婚手続き時役所の人にこう聞かれます。
「苗字はどうされますか?」と。
友達の場合、離婚後、苗字はそのまま使用しました。でも、離婚して数年経ち、最近婚姻前の苗字に変更しました。
さて、それは何故でしょうか?
1.占いで画数が悪いと言われたから
2.元夫に復縁を求められたからそれを拒否するために
3.元義母に苗字を変えろと言われたから
4.新しい彼が出来たから
ドゥルドゥルドゥル……
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正解は4の「新しい彼が出来たから」です!
???
皆さんの頭の上に?が見えます。・・・そうですよね、単に新しい彼が出来たからというのは特に意味がないような、あるとしても体裁を整えるだけような気がします。でもそこには実は深い理由があるのです。
これは司法書士の先生に、離婚後の相談をした時の話です。
「あれ?友達さん、苗字はご実家のお母さんと違うのですか?」
「ええ、離婚した時に変えなかったから。そのままなのです。」
「・・・今、結婚前提の彼氏いるってさっき言ってましたよね?」
「はい♪」
「・・・じゃあ、こんな話知ってますか?」
先生がお話ししてくださったのは、
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例えば、1回目の結婚前に「林」という苗字の女性が、結婚をし「田中」になりました。そして離婚。この時、
A.苗字を独身時の苗字に戻した場合 と、
B.結婚時のままの苗字にした場合
の2つでは、将来的に1回目の結婚の前の苗字を名乗れなくなるパターンがあります。では、それはどちらでしょう?
A.離婚後、苗字を独身時の苗字に戻した場合
このパターンなら大丈夫です、1回目の結婚前の苗字に戻れます。
B.結婚時のままの苗字にした場合このパターンの場合、1回目の結婚前の苗字には戻れません。
それはなぜでしょう?
結婚後苗字が変わった人は、「婚姻により氏を改めた人」とされます。ですので、離婚をすると独身時の氏に戻ることになります。これが原則です。そしてその理屈からすると、「離婚後は、(その結婚が何回目だとしても)苗字は結婚をする前に戻る」ということになります。ですので、Bの場合は、2回目の婚姻前の苗字に戻るということになってしまったというわけです。
離婚時の苗字変更で気をつけた方がいい人は、
もし離婚して配偶者が居なくなった時、1回目の婚姻の前の苗字に戻りたい人。だと思います。その苗字の多くは、自分が育つ課程で使用していたものであり、愛着のあるものでしょう。実際、離婚時には決めることややるべきことが重なり精神的にも追い込まれることが多いと思いますので、苗字について深く考えるタイミングも逸してしまうことも・・・
もう一生結婚しない!と心に誓い実行する確率の高い人は別ですが、それでも人との出会いがあれば、もしかして誰かとまた一緒に生きていきたい気持ちが生まれるかもしれません。その時に、再度の離婚は考えられないと思いますが、万が一ということもあります。1回目でも、2回目でも、3回目でも・・・苗字についてこんなこともあるということを覚えておいてもらうといいと思います。